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第16回「大学リレーセミナー」開催報告

更新日:2018年7月27日

(公財)京都産業21では、けいはんなオープンイノベーションセンター(KICK)にお
きまして、入居企業、けいはんな学研都市に立地する研究機関や企業、支援機関の方々にも参
加していただき、研究内容や事業内容などの事例紹介、外部講師による話題提供などの相互交
流の場づくりを進めています。
 今回、“スマートライフ”をテーマとして、第16回大学リレーセミナーを開催しました。

【日時】 2018年7月25日(水) 18時~20時

【場所】 けいはんなオープンイノベーションセンター(KICK)
     3階「会議室」

●第1部
「幹細胞を用いる研究と応用における生命倫理―iPS細胞を中心に―」
 1998年に米国でヒトES細胞(胚性幹細胞:Embryonic Stem Cell)が樹立され、これを分化させた細胞を移植して難疾患を治療する再生医療への期待が高まりました。しかし、ES細胞は「人の生命の萌芽」である受精卵(胚)を壊すという重大な倫理的課題がありました。そこでES細胞に変わるものとしてiPS細胞が登場しました。これは体細胞を初期化して得られる多能性幹細胞で、胚の破壊を回避でき、倫理問題をクリアしたといわれました。ここに日本発の再生医療実現への期待が一挙に高まって、2013年に再生医療安全確保法が成立、新しい夢の医療が始まりました。しかし、iPS細胞も倫理的問題をなお含んでいて、再生医療が期待通りに多くの難病患者を救うには、適正な形で倫理課題を乗り越えて、研究と臨床応用がすすめられる必要があります。倫理は科学の進歩を阻止するものではなく、人間の尊厳や人権を尊重しつつ、社会の理解と支持を得て、自由研究と応用を進めるためのルールです。本セミナーでは、iPS細胞を中心に、どのように倫理問題を考えれば、自由に研究を進めることができるかに視点をおいてお話しいただきました。
講師:位田 隆一 先生
    滋賀大学 学長

●第2部
「バイオリソースとしてのiPS細胞とその利活用」
2006年にマウスで、2007年にヒトで初めて報告された人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cells:iPS細胞)の誕生は、世界に大きな衝撃を持って受け止められました。これは、全てのヒトの皮膚の細胞から胚性幹細胞と同じ能力を有する細胞を誘導できるという革新的な発見であったとともに、医学のフィールドにおける計り知れないインパクトが予測されたためです。すなわち、iPS細胞から、疾患で失われた細胞を作り出し、移植を⾏う再⽣医療の可能性とともに、難病の患者さんからiPS細胞を樹⽴し、さらにその患者さんの疾患になる細胞を作り出し、研究すれば病態の解明や、治療薬の元になる物質を⾒出す創薬研究ができる可能性が⽣まれました。本セミナーでは、iPS細胞を⽤いた難病の病態解明・創薬研究の現状と、これまで理研BRCに蓄積された バイオリソースとしてのiPS細胞を利活用する研究の今後について、これまでの講師らの研究とともに紹介していただきました。
 講師:井上 治久 先生
    京都大学iPS細胞研究所、理化学研究所
    
いずれも、お話を約45分ずつしていただき、その後、参加者からの質疑応答等、活発な意見交換が行われました。

【参加者】 47名

今後も定期的に開催しますので、引き続き多数の皆様のご参加をお待ちしています。

 

 

   

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